介護職員の収入は、各地の事業所の収益が公的な介護保険制度に依存していることや、必ずしも高度なスキルが必要とされないことなどから、他業種に比べて低くなる傾向がみられます。また、経営状態が不安定な事業所の中には、常勤スタッフに対してボーナスや手当を支払わない場合もあり、介護業界全体の問題として取り上げられることもあります。
こうした介護職員に特有の収入の悩みを解決するためには、自治体や社会福祉法人などの安定的な介護サービスの提供を行っているところを就職先に選ぶことが大切です。例えば、入所型の介護施設の場合夜勤や宿直などの勤務が多くなりますが、夜勤手当をはじめとする諸手当の支給額や人員配置などに注目をしながら、長く働けそうな職場を見極めるのが良いでしょう。また、大きな都市で慢性的に介護職員が不足している施設の場合、経験豊富な人材を高収入で雇い入れるところや、新卒者や中途採用者への研修を強化しているところもあり、安心して介護業界で活躍しやすい環境が整いつつあります。
介護業界で収入を増やすためには、介護福祉士、社会福祉士、ケアマネジャーなどの資格の取得が重要です。そのため、資格取得を目標にすることや、終業後の時間や休日を使ってセミナーなどに顔を出すことも重要になってきます。また、職場によって給与に大きな違いがあるため、確認することが重要です。比較的大手の企業が展開する施設であれば、キャリアアップや収入アップのルールがしっかりと整っている場合も多いため、公式サイトなどで確認すると良いでしょう。